2009年06月22日

iPod Touchで電子辞書 - もし専用機と戦わば -

iPod Touch関係の情報源としていつもお世話になっているAppBankさんに、キャンペーンで「ウィズダム和英・英和」の購入資金を援助していただきました。(ありがとうございます!)

早速購入していろいろと使ってみたのですが、AppBankさん他いろいろな方々が絶賛している理由がよく分かりました。検索のしやすさ、結果の見やすさ、なぞり検索によるジャンプなど、使っていて本当に「便利だぁ」と思わせられる事ばかり。各所での高評価も頷けます。

iPhoneユーザによるiPhoneアプリとしてのレビューはAppBankさんを始め秀逸なものがたくさんありますので、私はちょっと見方を変えて、非iPhoneユーザが新規に電子辞書を購入する事を想定して「iPod Touch + ウィズダム和英・英和」vs「電子辞書専用機」という形でレビューを書いてみたいと思います。勝ち負けを決めると言うよりは、両者のいいところ、得手不得手を洗い出せたらいいなと思ってます。使えるコンテンツ数は今回評価対象にはしない事にしました。最近の専用機は辞書が100入ってるとかちょっと尋常じゃないので。あくまで英語の辞書としての勝負という事でよろしくお願いします。(一部国語辞典だけは触れますが)

両雄相まみえる

まずは比較に使う機材の紹介。ウィズダムを動かすのは初代iPod Touch 8G(以下Touchと表記)です。そして電子辞書専用機としては、CasioのEX-word Floris XD-R910(以下Florisと表記…もうCasioに公式ページも残っていない可愛そうな子です)をメインにしたいと思います。メインに…というのも、このFloris、一般的な電子辞書と比べてサイズが1回りくらい小さいので、一般的な電子辞書としては比較の対象にしにくいところがあります。ただ私の手元にこれしかないとの、個人的にはTouchとガチンコ勝負するのに最適な機種だと思っているので基本はFlorisとの比較とし、必要に応じて一般的な電子辞書の話も引き合いに出していきたいと思います。


<本体の大きさ>

サイズ比較

これはTouchの方が一回り小さく薄いです。電子辞書ではかなり小型なFlorisでこうなんですから、一般的な電子辞書と比較したらたぶんかなりの差がつく事でしょう。Yシャツのポッケにいつも入れておきたいような場合はTouchの大きさじゃないと厳しいですね。ただ重さはそれほど変わらない感じです。(正確に計ってはいませんが)


<起動速度>

これはもう、Florisの圧勝!クラムシェルをあけた瞬間には使えますからね。さすがは専用機。Touchの場合電源ON→ロック解除→アプリ起動→アプリの起動待ち→検索可能となるまでざっくり計測で6秒くらい。ウィズダムを起動したままにしておいて2秒くらい。まぁそれでもストレスを感じるほどの遅さではありませんが。


<電池の持ち>

これもFloris圧勝です。単4電池1本ですが、普通に使っている限りは1年くらい持っちゃうんじゃないかと。これ、使用頻度が低い人にとってはすごくありがたい。とりあえず鞄に入れといて、ある時使いたくなったらひょいと取り出す、という使い方が可能です。Touchの場合はほっといても1週間とかで干上がっちゃうと思うので、常に使う&充電する使い方じゃないとダメです。


<検索のしやすさ(英和)>

notでインクリメンタルサーチ縦

これは賛否が分かれるところだと思います。Touchを縦で使う場合のアルファベット入力は慣れるまで結構厳しいと思います。ましてや今回は辞書代わりにTouchを購入するという想定でやっているので尚更。慣れると結構快適ですし、物理的にボタンを押し込まなくていい分さくさく使えるんですが。

notでインクリメンタルサーチの横

横にすればキーボードはだいぶ打ちやすくなりますが、インクリメンタルサーチの候補が(表示上)減っちゃうので少し残念度がアップ。やはりメインは縦で使いたいところ。

notでインクリメンタルサーチFloris

その点FlorisはしっかりしたQWERTYキーボードがついているので、少なくともパソコンでアルファベット入力するのに苦がなければ誰でもすぐに使いこなせるでしょう。

あ、TouchもFlorisもインクリメンタルサーチにはばっちり対応してます。待たされることなく候補が絞られていくあたりもどちらも文句なしの性能だと思います。


<検索のしやすさ(和英)>

さくらフリック入力

これはアルファベットの入力以上に賛否が分かれるところだと思います。フリック入力はものすごく慣れが必要な入力方法だとは思いますが、慣れてしまえばかなり高速での入力が可能だと思います。(特に辞書引きの単語レベルなら) 携帯的な5タッチ入力もできるので、QWERTYキーボードが苦手な人なんかはTouchの方が快適に使えるんじゃないかと。

さくらFloris

一方FlorisはQWERTYキーボードからのローマかな入力。慣れている人にとってはこっちの方が確実で早いと思いますが、基本的には両手打ちになると思うので、片手に本を持ちながらもう片手で検索のようなシーンだと若干Touchより厳しいかもしれません。


<検索のしやすさ(その他)>

Florisだと英和と和英は明確に分かれていて、きちんと辞書を切り替えてからでないと検索ができないんですが、Touchの場合は同じ検索窓で英和でも和英でも検索できます。これ、何気にすごいアドバンテージかも。


<辞書の内容の見やすさ>

ensureの検索結果Touchensureの検索結果Floris

これはフルカラーなTouchと二値白黒のFlorisを比較するのは可愛そうってなもんで…。意味を確認するだけならどちらでも問題ありませんが、やはりTouchの見やすさは素晴らしいですね。最近は専用機でもカラー液晶搭載のものが出てきてるみたいですが、たぶんここまできれいな画面表示はしてくれない事でしょう。(見た事ないので推測です)


<辞書内ジャンプ>

Touchのなぞり検索1Touchのなぞり検索2

Touchではウィズダムの真骨頂ともいえるなぞり検索で辞書内ジャンプは全くストレスなく実行できます。気になる単語にひょいと指を添えるだけであっという間に該当単語の検索結果が出るのは感動すら覚えます。もちろん、元の単語に戻るのもタップ一発。この快適さを覚えたら他の辞書は使えません。(って使った事ないんですけどね…)

Florisのスーパージャンプ1Florisのスーパージャンプ2

Florisでも辞書内ジャンプは実装されているんですが、スーパージャンプボタンを押す→カーソルキーで該当単語を選択→決定ボタンを押す→ジャンプ先の辞書を選択→候補一覧から単語を選択→検索結果の表示、とかなりのステップ数が必要です。タッチスクリーンじゃない&辞書が複数ある事で仕方のないところですし、個人的には全然苦ではなかったんですが、Touchのなぞり検索を使ってしまったらもうダメですね。すごいストレス。


<辞書間ジャンプ(英和−和英)>

Touchの辞書間ジャンプ1Touchの辞書間ジャンプ2

Touchの場合なぞる単語が英語でも日本語でも全くシームレスになぞり検索してくれます。これは本当にすごくよくできている!日本語の場合検索文字列の指定をきちんとする必要がありますが(英語は自動的に単語が選択される)、それも特に難しくはありません。快適そのもの!

Florisの辞書間ジャンプ1Florisの辞書間ジャンプ2

ステップ数が多いのは英語の時と同じですね。日本語の場合は選択する辞書のリストが変わってきます。そこが自動な事を考えると、こちらもシームレスといってもいいのかもしれません。単語は範囲指定の必要がなく、頭の1文字を指定するだけ。そこから最短の単語を自動的に検出してくれるみたいです。


<辞書間ジャンプ(その他)>

これがTouchに実装されていないのが非常に惜しい…。あくまで「ウィズダム和英・英和」という1つのソフトの中で完結しているので仕方がないとは思いますが、同じ物書堂さんが出している「大辞林」と連携できたらどれだけ幸せだろう…と思わずにはいられません。

Florisの辞書間ジャンプ2

Florisはさすが専用機。搭載されている辞書間でのジャンプはお手の物です。英和で調べた結果で分からない日本語があったときに、そのまま国語辞典に飛べるのはかなり便利です。


−−上記の比較をふまえて−−

ここまでいろいろと比較をしてみて、私なりにお勧めする利用者の方というのを考えてみました。


<Touch + ウィズダム和英・英和がお勧めなケース>

・iPod Touchに辞書以外の価値を見いだせる方

これはもう文句なくでしょう。Touchに価値を見いだしているという事は、入力系UIとかTouch自身の使い方についてはきちんと自分のモノにできる方でしょうし。それにTouch本体の価格を除けば辞書の代金は2800円。どんな電子辞書よりも安いです。それでいて辞書そのものの機能は専用機に勝るとも劣らない。電池の問題もクリアですし、言う事なし!

・勉強に使う辞書が欲しい方

検索結果の中にあった単語をさらに調べるとか、単なる意味を調べるツール以上の魅力を持っているので、英語の勉強用には非常に優れているのではないかと思います。なぞり検索を駆使して意味もなくいろんな単語調べるのも楽しいですし。

・英語の本を読むなど、片手がふさがった環境で使う方

専用機だとどうしても両手で持つor机の上にでも置く事が前提になっているので、たとえば電車の中で本を読みつつ、出てきた単語の意味を調べるなんて用途には結構使いにくいと思います。Touchの場合片手持ちでも全然快適に使えるので、快適な辞書引きができると思います。


<専用機がお勧めなケース>

・iPod Touchの使い勝手になじめない方

こればっかりは仕方ないですね…。UIもそうですし、AppStoreでアプリを買わないといけないってのも場合によってはハードル高いですし。アプリを事前にインストールした状態でプレゼントにするとかはありかもしれませんが。UIがダメな人は、もう本当に残念としか言いようがないです。でも実際、年配の方なんかはにはきっと難しいですよね、あれ。

・併せて国語辞典も使いたい方

英和ー和英だけだったらTouchの方が便利ですが、国語辞典が絡んできちゃうと現行Touchには打つ手がありません。同じ物書堂さんに大辞林がありながら、それと連携できないのは非常に歯がゆい…。ウィズダムと大辞林が連携できたら無敵だと思いますので、是非ともご検討をお願いいたします>物書堂さん

・マニュアルなど、必要な英文を粛々と読む方

この場合あんまり見た目が綺麗だとかなぞり検索だとか関係なくて、分からない単語の意味さえずばっと分かればいいと思うので、起動速度の速い専用機をお勧めしたいです。


<専用機もTouchもどちらもありなケース>

・あんまり使わないんだけど、念のため持ってる…という方

これは普通に考えたら電池の問題で専用機しかないんですが、別の用途でTouch/iPhoneを持ち歩いているのであれば、手持ちのTouch/iPhoneにウィズダムをインストールしとく方が幸せになれると思います。

・Touchで英文を取り扱っている方

これ、意外な盲点でした。同じTouch内で英文の参照と辞書アプリの切り替えをやるのはかなりのストレスです。なので読みたいものがTouch内にあるのであれば、別の機械を用意する方が正しいと思います。もちろん、用意するのは専用機でももう一台のTouchでもかまいません。


−−おわりに−−

いろいろ試してみて思った事は、やはりどちらも得手不得手があるし、それを使う人も好き嫌い(好みという方が正しいでしょうか)があるだろうと言う事です。なので一概にどっちがいいなんて結論は出せないです。私自身も両方使っていくと思いますし。

これからどちらかを買おうと思われている方は、是非とも実際に触って、自分のフィーリングに合うものを見つけていただけるといいと思います。どんなシーンで使うのか、そのときに重視する機能は何なのか。その際にこの記事が少しでも検討材料として役に立つようであれば望外の幸せです。

最後になりましたが、自腹を切っての資金提供&レビューのきっかけを作って下さったAppBankさんに感謝いたします。ありがとうございました。
posted by 月水和尚 (とも) at 02:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | iPhone/iPod Touch
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。